私は特別に温泉が好きというわけではなく…いや、正直に言うと、むしろ自他ともに認める風呂嫌い。夏でも冬でも、よほど体が冷え切っていない限り湯船に浸かってゆっくり温まるということはなく、たまに浸かるとしても“カラスの行水”。シャワーで一日の汗と汚れを洗い落とせばそれで良いというタイプです。そのため、旅行や仕事先での宿を選ぶ際にも、「大浴場」や「露天風呂」というワードに心を動かされたことはありません。
そんな私が言うのもアレですが、今回は鹿児島空港の足湯『おやっとさあ』をご紹介したいと思います。
釣り関係のロケではクルマはもちろん、移動距離に応じて陸路・空路・海路とあらゆる移動手段を使いますが、遠征釣行の場合、飛行機はとくに大事な交通機関。釣竿や撮影機材などの重い荷物も一度預けてしまえば自分でえっちらおっちら運搬する必要がなく、日本国内ならどこへでも、概ね3時間以内で行けてしまうスピード感がありがたいですね。
ただそのためには、搭乗便の出発時刻よりちょっと早めに空港に着いていないといけないのが、ほかの交通機関とは違うところ。心配性の私などは基本2時間前までに着くようにしているのですが、遠征先では漁港から空港までの所要時間が読めないこともあって、さらに余裕をもって動くため、早く着き過ぎて空港での待ち時間を持て余してしまう…なんてこともよくあります。
こんなときは用もなくレストランに入ったり、土産物を買ったりして余計なお金を使ってしまうのですが、ここ鹿児島空港には無料の足湯があるため、時間潰しと疲労回復の一石二鳥というわけ。空いているときは、ここに足を浸けながら読書をしている人も見掛けます。
この足湯、天然温泉利用で泉質はナトリウム炭酸水素塩泉。泉温は46.6℃で、切り傷、やけど、慢性皮膚病にも効果があるそう。料金は前述の通り無料ですが、タオルが必要な場合は200円でオリジナルタオルを購入できます。午前9時から午後7時30分まで利用可能で、空港出口(国内線ターミナル3番玄関)からのアクセスは徒歩30秒! スペースも結構広く、座席は全部で20席(二人掛けベンチ×10)。ほかに車椅子でそのまま利用できるスロープと手すりの席も一席用意されています。
また、向かって左側には珍しい「手湯」もあります。
ちなみにこの手湯と足湯の設計は、桜島や錦江湾の地形をモチーフにしているそう。となると、前回私が座ったのは開聞岳の辺りかな?
取材では一日中、釣り船の上で立っているため、海が荒れて揺れが大きい時などは踏ん張りすぎて、ふくらはぎがパンパンに張ってしまうこともありますが、ここで足を湯に浸けてコリをほぐしてあげると、帰りの便でもぐっすり眠れます。
普通の旅行であっても、歩き続けて足が棒のようになったり、寒くて手がかじかんだりということもあると思います。飛行機の出発までに時間があったら、ちょっと足(手)を浸けてみることをお勧めします。
※情報は2017年10月現在のものです。詳細はHPでご確認ください。
鹿児島空港「おやっとさあ」
http://www.koj-ab.co.jp/relax-and-enjoy/oyattosa.html